ZOKEI賞選抜作品展

絵画専攻領域

髙柳 あおい

《Homet?wn series》

2021年

故郷や思い出をテーマとしながら『顔』を描いてきました。ここでの「故郷」は、特定の場所のことではなく、想起の中にあるものであります。実際の経験が下敷きになっているとしても、人間の頭の中でねり上げられたものです。現在を生きるなかで、こうした想起的な「故 郷」が、自分の所在を確認する拠り所になっていると考えています。自分の居場所は何処にあるのか。画面と向き合う事で探り技法に捕らわれず筆で描くだけでなく、時には手で、足で描いたりパレットを押し付けたり。大きな画面へぶつかり合ったり離れたり。そうすることで新しい自分にとっての絵画を今も模索しています。

コンタクト

  • instagram

教員評価

教授

近藤 昌美

卒制担当学生の高柳あおいさんがZOKEI賞受賞とは教員としても大変嬉しい。高柳さんには昨夏私が企画した銀座の画廊での企画展にも出展してもらいその時の作品も非常に評価すべきものだった。今回の作品も200号3点を木枠から自作し学部を通して模索して来たテーマに沿った試行錯誤をギリギリまでキャンバスの上で挑戦して来た。その指導の過程を通して画家としてアーティストとしての資質とその精神を再確認することが出来た。今回の受賞も他の多くの優秀な学生たちの作品と引き比べ専任教員全員での熱い協議の上での決定で、彼女のその努力が形として立ち上がったということだと思う。高柳さん、ZOKEI賞受賞おめでとうございます。