課外活動

LEGO エデュケーション・ワークショップ

日曜日に、日本科学未来館で開催されたLEGOエデュケーション・カンファレンス2010のワークショップに参加してきました。
http://www.lego.com/education/
http://www.legoeducation.jp/conference/

ロボティクス…とまでは言わずとも、ちょっとした電子工作を含むデザインワークを、ものづくりそのものではなく、或るスキル開発のメタファに利用する、ということが有効かどうか、また、小中高の先生方はどんなふうにコンピュータを教育に取り入れているんだろう、どんなふうにインストラクションしているんだろう、ということに関心があって、カンファレンスのワークショップは主に教育関係者が参加する教育スキル研修会のような設定だったので、体験してみることにしたのでした。

午前中、識者の講演を聞き、午後前半は「レゴ教材を使ったエネルギー教育と学習指導要領に沿った楽しく効果的な理科授業実践」、後半は「レゴ® エデュケーションWeDo™を使った学校授業」のふたつを体験してみました。

LEGOedu_01

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まず前半。
たまたま同じテーブルに着席した初対面の方とペアを組んで製作。
ペアになった方は教員ではなく、何人かのお仲間とプログラミング作品をYou Tubeで公開している方でした。
講師の方は小学校の理科の先生で、実際に授業で扱った際の所見や学習ポイント、時間管理の留意点などもアドバイスくださいました。大学での一時限は90分単位だけれど、小学校は40分、で、大学のように2コマ続き、という時間割もないのでしょうから、実際には導入解説や片付け時間を差し引くと30分もないわけです。
小学校の先生はすごい。
諸々ワークショップの詳細は省きまして、LEGO eduの製作ガイドのことに触れておきます。
これはIKEAの家具組み立てガイドと同様に「言葉」での説明は一切無く、図と矢印で完璧にナビゲーションしている点が秀逸です。
類似形があって紛らわしい部品は原寸でも描かれており、ブロックを図にあてながら正しく指示通りの部品かどうかを確認することができますから、まだ形の認識がしっかりとできない、長いと短いの概念、比較の概念を知ったか知らないかくらいのこどもでも、実感をもって選ぶことができるように配慮されています。
このナビゲーション・デザインの秀逸さはもちろん、レゴ・ブロックというプロダクトのデザイン・システムに支えられてのことです。

LEGOedu_02

LEGOedu_02

後半のワークショップはレゴ エデュケーション センターのチーフインストラクターの方が講師を務められたので、最もスタンダードなインストラクションの見本を見た感じです。
ここでも初対面の方と、今度は私立女子中学の情報科目の先生とペアを組んで製作。
最初に一つの型のブロック2個で何種類の組み合わせができるか、を確認。
その後、Scratchという、英語と数字を見るとクラクラしてしまう人でも安心な(!)プログラミングソフトでプログラムを「組み立て」ました。

LEGOedu_03

LEGOedu_03

昨年度、私の不在中に中野先生に代行していただいた「メディアデザイン研究C」でも紹介していただいたと思いますので、昨年度の2年生諸君は知っていますよね。
知らない、という人はこちらを見てください。
http://scratch.mit.edu/

ワークショップの後で、ドメスティックとグローバルのテーマに分かれて別部屋で、討論会が開かれました。
という流れのほとんどを省略しますが、本日の感想。
本日のハンドアウトには赤と黄の数個のブロックが入った小さな袋がありました。
午前中の講演会でレゴ社 ディレクター、Jesper Just Jensen氏が「これであひるを作ってみて」と言いました。
それで参加者が作った形、赤と黄の組み合わせは実にさまざまで、思わず笑いがこぼれて伝播しました。それがレゴの本質。
いかにレゴの魅力とコラボレーションしたとしても、物理や電気を学ぶ理科的な学習ツールとしては受け止められないこどももいるでしょう、が、かといって何とか何らかの収穫を持たせようとして何か別のスキルのメタファを標榜するのも、大人の意地と期待に過ぎないかもしれません。
でもシンプルに、半製品(ブロックの単体)から完成品(ブロックの集合体)に至るまでの工夫や発見、作ること自体の楽しさを経験してもらえれば、それ以上の何かを、そこでお土産にする必要はないのかもしれない、と思いました。